■日時……2018年4月22日(日)15時-17時■開場14時半
■場所……一水寮悠庵■東京都新宿区横寺町31-13(神楽坂)
■定員……25名
■内容……高木崇雄さんは私がとても信頼している工芸論の書き手です。工芸店という実践の場をいとなみながら理念を手ばなさずに中立的思考をつづけることは、じつはむつかしいと思うのですが、高木さんは両立しているようにみえます。彼の工芸論は青花のサイトでも連載しています(以下のリンク参照)。その依頼時に私がお願いしたのは、「柳宗悦」と「民芸」の二語を禁句にすることでした。高木さんのその二語への愛を知るゆえに、です。民芸の考えは歴史的には掛値なしに偉大と思いますが、矛盾もあり、全肯定すべきものではないはずです。民芸をヒト(柳)とモノ(民藝館)から切りはなし、思想として(のみ)抽出し、それと現代の諸事象を照合することで民芸思想の現代性、普遍性を検証(発見)する──それが今回、高木さんにお願いしたかったことでした。S
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■講師……高木崇雄 たかき・たかお
「工藝風向」代表。1974年高知生れ、福岡育ち。京都大学経済学部卒業。2004年に「工藝風向」設立。柳宗悦と民藝運動を対象として近代工藝史を研究し、九州大学大学院芸術工学府博士課程修了。福岡民藝協会事務局・日本民藝協会常任理事。
■高木さんから……今回の講座では工藝に限らず、美術や小説、映画や演劇、デザイン、オリンピックや建築、といった様々な現代のものごとの背後に潜む「民藝性」とでもいうものを掬いあげ、その視点からあらためて対象を見つめ直すことで、これまでと違った楽しみ方、考え方を知り、みなで共有できたらいいなあ、と考えています。また、往々にして「民藝」という言葉が伴いがちな「手仕事」「用の美」「無名の職人」といった決まり事・記号をいったん忘れることでかえって、ものと一体となる悦び、友と生きる悦びにみちた体験そのものとして「民藝」を取り戻すこともできるんじゃないか、とも思っているのです。なにはともあれ、「今・ここ」を皆さんと一緒に楽しめたら、と願っています。
■■今回のテーマは、道元。禅について考える、ということ自体が矛盾をはらんでいる気もするのですが、柳は、道元が言う「柔軟心」を持つことが、民藝を見失わないために大切であると書いています。道元の禅と柳の民藝、どういう関わりがあるのか。禅語や柳の『心偈』などを取り上げつつ、僕らは両者をどう捉え、暮らしたらよいのかについて、考え、話します。
■青花の会より……回をかさねる講座ですが、各回ごとの受講でも理解できる内容です。お申込みいただいた方には受講票を郵送いたしますので、講座当日に御持参ください。お申込みの受付は本サイトのみ(クレジットカード決済)ですが、他の方法を御希望の方は下記までお知らせいただけましたら幸いです。
■問合せ……青花の会/新潮社
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